奈落の虫
PAGE-1 PAGE-2 PAGE-3 PAGE-4 PAGE-5

〈1〉

 第五の天使がラッパを吹いた。すると、一つの星が天から地上へ落ちて来るのが見えた。
 この星に、底なしの淵に通じる穴を開く鍵が与えられ、それが底なしの淵の穴を開くと、大きなかまどから出るような煙が穴から立ち上り、太陽も空も穴からの煙のために暗くなった。
 そして、煙の中から、いなごの群れが地上へ出て来た。
 このいなごには、地に住むさそりが持っているような力が与えられた。

         ——新共同訳『新約聖書 ヨハネの黙示録』 第九章より一部抜粋

Prev Next
PAGE-1 PAGE-2 PAGE-3 PAGE-4 PAGE-5
Close